胎界主 高解像度版再読企画 05『天肢の血』06『憑魔』

05『天肢の血』

(1-2p)

稀男にカレーの日があるという事実が判明。毎週(月にまたは年にかも)あそこでカレーを食べるようだ。カレーにおやつと子供っぽい食べ物を食べているシーンが多い。

どしゃ降りが示す心情を答えよ。

(3-6p)

ニキ、なにげに胎界主で一番共感しやすい。

「独厳寺」見逃していた。血がでても延々と扉を叩き続ける奴も、それを何時間も眺めて素知らぬふりして話しかける奴も怖い。

禅師がしていることを推測を交えて解説したい。禅師の下へ来るのは地獄への扉を開いた罪人である。彼らは地獄と天国を信じている。(ここで注意したいのはニキが地獄への扉を開いていないことである)。禅師は暴力によって現世に地獄を再現する。すると、罪人は死ぬ。ここで地獄に落ちた傀が天国に行きたいと言ったことを思い出して欲しい。天国と地獄を信じる罪人は、天肢の血を飲まされ生き返るとき、地獄から逃れるために天国へ行きたいと望むようになる。以上が禅師による疑似転生システムである。

(7-16p)

ヤクザのコマを見ながらご飯食べてますね。

いのちの緒を切るというので足りると判断したのは、同じ躰化者の署長のは切ることができるからか。

稀男の女嫌いを把握している聖子。

天肢の血をばら撒いてるとこうして、同じ躰化者である者にしか対処できない問題が生じる。

署長は殺せることは肯定するが、ただの人間になるという質問には沈黙する。自分へはマッチポンプめいた善行をするように作用した禅師の疑似転生システムを通り、禅師の手綱を逃れたニキを正しく評価しているからか。

いのちの緒が見えないため弱体化しているか分からないニキを前に、聖子は車両の中から稀男が観ている(禅師がニキを観ているのとの関係は?)ことを、弱体化しているため助けが必要ないと判断して不安を感じる自分を観て楽しんでいると思っている。これに対して、稀男は「俺も逃げたと思わなかったのか」と問い、これに聖子は改めて「お前が私を置いて逃げるハズがないからな」と稀男を信じていることを言葉にする。これは、稀男の自我の礎を認識しかつ信じているということ。特別な信頼関係をうかがわせる。

暗殺依頼であるにもかかわらず、殺人を避けて運べたのは人殺しの罪を感じる者(署長?)の関係だろうか。暗殺しないで捕らえることに成功することが、殺人の罪を浮き彫りにする(ニキでも殺さなくて済むなら、殺さないべきだとするほどの罪だと)。

オチの美女の罪深さのくだり、ふざける力を感じる。

 

あらすじ

本日、晴天カレーの日。さあ食べようという時、轟音轟雷豪雨と共に稀男へ獅子屋署長から暗殺依頼がもたらされる。暗殺対象は、独厳寺にて禅師がばらまく天肢の血によって不老不死となった丸大豆ニキである。ニキは、久松組から連合に裏切った渾菜組へ出向してきたが、なにもかも無視し欲望のままレイプ、殺人を繰り返していた。第一の策であるいのちの緒を切るという策が通じなかったため、第二の策である同じ不老不死者の肉体を使った免疫系のハックによって、ニキを常人並みへと戻すことに成功する。こうして、暗殺することなく解決することに成功するのだった。

 

06『憑魔』

(1-4p)

こころの緒による読心は、目前が限度のよう。憶えておこう。

そういえば、悪魔自身にそのつもりがないとはいえ。悪魔に乗っ取られて別人となっていることを一家全員が信じているのよな。稀男の養父母にはできないことだったのに。

たぶん、この悪魔はベリアル派だよな。本を読ませようとし、子供をつくらせようともするし。ベール派(ソロモン)の妨害があるのも裏付けになる。

(5-9p)

ここの≪神≫原典と採っても良さそう。

右端は前からソクラテスプラトンでその後ろの人誰だろう。デカルトダーウィンは分かりやすい。他はわからないな。

(10p)

東郷の話をしているところで、魚成勇が線路に沿って歩いているのを見かけると。

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ガムを噛んでいる人に鮭を食べさせようとして、すっと食べてもらうのが全く言葉を交わすことなく成立するのなんなの。

魚嫌いって、バンシーとしての性質説とかが有力だけどソロモンの魚成勇対策という線はありうるだろうか(いや、具体的どうしてと言われると困るが)。

(11-18p)

ん? あれ、火災に対してどうして分裂して本物当てにしたんだ? 美穂を助けさせようとしたけど上手くいかなさそうだから、皮彦に助けを求めさせることにしたのか?

飛び降りたあとにクレーン台で上がるよりも、もともと近くのクレーン台に飛び乗ったという方が自然かな。それで、読心範囲外から鏡で中を見てどちらが本物か稀男にはわかっている(おそらく鏡を稀男に貸した聖子も知っている。女のカンは鏡を持ってきていることにかかっている。皮彦は知らない)

火事の熱による汗を緊張による汗と視覚的に混ぜることで、誰が知っているかが見えにくくなっているのかな。

「君の欲しいモノはなんでもやる」稀男に本当に欲しいモノを聞くことは、ピュアとササヤンのシーンを想起する。ここからの一連の流れから、稀男の望みを類推するなら本当に価値ある本物とまがい物を見分けてほしい、か。さすがは、ソロモンが誂えた紙ヒコーキだけはある。

必ず成功する状況から、皮彦に委ねることで失敗するかもしれない試練に仕立て上げやがった。

ここで、成功しているから稀男の力の働きを見てしまうが、皮彦が賭けに勝ったのだ。だから、救急車で運ばれる一家の姿があるのだろう。

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4pの戸的の「ま~たすぐお金の話しだ」を思い返してほしい。稀男が助けたのであればこの光景(中の2コマ目)はなかっただろう。

最後の2ページは、出口のラストと同じく

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稀男自身が一歩も動けているわけではないということだろう。

きんつばは久松くんのありがとう。

 

あらすじ

戸的実の姉、美穂が悪魔に憑依されてしまう。取り憑いた悪魔を十字架で祓おうとするが女嫌いという弱点を突かれ、恐怖心を抱いてしまい失敗する。稀男は一体となった悪魔を分離するため火災を起こす。火災によって危機に陥った悪魔は、稀男の目論見にあえて乗り、分身し、本物を選ぶか誓約をさせる二択を強いることで窮地をつくる。稀男は、誓約を拒否し皮彦に選択を委ねる。皮彦は稀男に助けられることなく試練に打ち勝ち本物を選ぶことに成功した。これを見た稀男は、一人川辺に佇むのであった。